自分が面白いと思う事を 〜大学を中退し歩き始めた道〜

田中さん
田中さん(26)
大学在学中に企業のプロジェクトを複数経験し、4年の春に中退。その後自分の関心のままに業界を渡り歩き、現在KIMONO PROJECTに携わる。
<略歴>

  • 2009年 法政大学入学
  • 2012年 中退し宿泊業界で働く
  • 2014年 KIMONO PROJECT
  •  

    大学中退

    ある時泊まっていた旅館でふと「ニューヨークに旅館を作る事ができたら面白いな」という着想を得た。思い返してみると、そういえば日本資本の系列ホテルが世界には無い。これはどうしたことだろう、と疑問を持った。あれこれ考え出すとどうも面白そうでやってみたい気持ちが止まらない。すぐに行動を起こしたくなりその3日後に大学へ中退を申し出た。

    当時法政大学の経営社会学ゼミに所属し、その頃からベンチャー企業のプロジェクトなど複数の仕事を経験していた。特に学生という札を下げずに社会人として働き生活できる程度の収入を得ていたので、とりあえず自分自身で生活していくのに必要な分は稼げるんだ、ということが分かっていた。就活に必死になって大企業に入らなくても、収入がなくて生活に困る事はなさそうだ。それなら自分が面白いと思うことを仕事にしたい、そう思った。

    自分の関心を追いかけて

    大学を辞めた後は、まず宿泊業界のことを知る必要があると思い、大手系列ホテルやリゾート運営会社で働きその業界の勉強をした。業務をこなしながら勉強していくうちに、ホテル・旅館業は一次産業の集合体だということが見えてくる。それなら農業でも勉強しようと鹿児島か北海道へでも行ってみようかと考え始めていた。ある日大学の頃のゼミの先生に相談してみたところ、岩手のある地域で生産されている甘茶という農産物が面白そうなので行ってみたらどうかという話をもらった。

    行ってみたらとにかく住んでみろということになり、その地域の振興公社で暫く働くことになった。そうしているうちにこれは結構可能性のあるビジネスだというのが見えてきて、この甘茶を中心に地域の農作物を国内外へ販売しようと試みた。その後、独立して、農業自体にも手を出してみたが、結局、生産ロットやその他地域特有の課題があり事業は軌道にのらなかったが、これまた1次産業の実例を学んだ良い経験となった。

    現在は九州のとある呉服店でKIMONO PROJECTに関わりながら仕事をしている。KIMONO PROJECTとは日本が世界から注目される2020年へ向け、世界の国々をイメージした着物を製作するというプロジェクトで、現在国内外で複数のイベントを仕掛けている。

    仕事を選ぶ基準

    これまで様々な仕事を渡り歩いてきたが、思い返すと「自分が面白いと思うこと」と「日本の為になること」という価値観は一貫している。

    学生時代に所属していたゼミは、学生にインターンや職業経験を積極に積ませようという考え方の、学内でも少し特殊なところだった。学生のうちに自分で必要な収入を得られると分かったことで、自分の関心を抑えてまで就活して勤める必要もないという考えを持っていたし、だからこそ自分が面白いと思うことをするのが仕事を選ぶ時の基準の一番となった。

    また、小学校1年から5年までを韓国で過ごした。日本へ帰国した後も帰国子女が集まる学校へ進み、これまで何かと日本と外国を比較して考える機会が自然と多くあった。大学のころ旅館で得た着想も和文化と海外に関わることであるし、現在のKIMONO PROJECTでの仕事も和服文化を世界に発信することである。日本の為になることを仕事にしたいという思いも仕事を選択する際に大切にしている。

    KIMONO PROJECT

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  • 2015年09月22日 | Posted in 起業・独立 | | No Comments » 

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